gf1420186401 1 本人等請求

(1)交付請求権者

 戸籍に記載されている者(その戸籍から除かれた者を含む。)又はその配偶者、直系尊属若しくは直系卑属は、その戸籍の謄本若しくは抄本又は戸籍に記載した事項に関する証明書(以下「戸籍謄本等」という。)の交付の請求をすることができる(戸10条Ⅰ。以下「本人等請求」という。)。本人等請求をする場合には,請求の理由を明らかにする必要はないが, 市区町村長は,当該請求が不当な目的によることが明らかなときは,これを拒むことができる(戸10条Ⅱ)。

 なお、「不当な目的」に該当する場合とは、「ある有名人に未公表の離婚歴がある場合に、当該有名人とその親が仲違いをして、親が当該有名人の離婚歴を公表することを公言し、マスコミを連れて当該有名人の戸籍謄本の交付の請求をするような場合」(相馬=堤解説5頁)など、離婚歴や嫡出でない子であること等他人に知られたくないと思われる事項をみだりに探索し又はこれを公表するようなプライバシーの侵害につながるもの、その他戸籍の公開制度の趣旨を逸脱して戸籍謄本等を不当に利用する場合をいう。

(2)本人確認方法

 戸籍謄本等の交付の請求において,現に請求の任に当たっている者は, 市区町村長に対して,運転免許証を提示する方法等により当該請求の任に当たっている者を特定するために必要な事項を明らかにしなければならない(戸10条の3Ⅰ)。

 市区町村長は,現に請求の任に当たっている者を特定するために必要な事項の確認手続が適正に行われたことを交付請求書の欄外の適宜の箇所に明記し,記録し、確認書類の写し等の資料については,当該年度の翌年から3年、交付請求書とともに保管する。

 現に請求の任に当たっている者が自己を特定するために明らかにすべき事項及びその方法並びにそれらの取扱いは次のとおりである。

  (ア)窓口請求の場合

  ア 明らかにすべき事項

   氏名及び住所又は氏名及び生年月日

  イ 明らかにする方法

  ① 次に掲げる書類のうち写真を貼り付けたもの等(市区町村長が提示を受ける日において有効なものに限る。以下「1号書類」という。) を1枚以上提示する方法(戸規11条の2第1号)

   道路交通法92条1項 に規定する運転免許証

   出入国管理及び難民認定法2条5号に規定する旅券

   同法19条の3に規定する在留カード

   日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法7条1項に規定する特別永住者証明書

   戸籍法施行規則別表第一に掲げる国若しくは地方公共団体の機関が発行した免許証、許可証若しくは資格証明書等(船員手帳、身体障害者手帳、無線従事者免許証、海技免状、小型船舶操縦免許証、宅地建物取引士証、航空従事者技能証明書、耐空検査員の証、運航管理者技能検定合格証明書、動力車操縦者運転免許証、猟銃・空気銃所持許可証、教習資格認定証、運転経歴証明書(平成24年4月1日以後に交付されたものに限る。)、電気工事士免状、特種電気工事資格者認定証、認定電気工事従事者認定証、療育手帳、戦傷病者手帳、警備業法23条4項に規定する合格証明書)

   住民基本台帳法30条の44第1項に規定する住民基本台帳カードのうち住民基本台帳法施行規則別記様式第二の様式に掲げるもの

   国若しくは地方公共団体の機関が発行した身分証明書で写真を貼り付けたもの

  ② ①に掲げる書類を提示することができないときは、ⅰに掲げる書類のいずれか一以上の書類及びⅱに掲げる書類(市区町村長が提示を受ける日において有効なものに限る。以下「2号書類」という。)のいずれか一以上の書類を提示する方法(ⅱに掲げる書類を提示することができない場合にあっては、ⅰに掲げる書類のいずれか二以上の書類を提示する方法)(戸規11条の2第2号)

   ⅰ 国民健康保険、健康保険、船員保険若しくは介護保険の被保険者証、共済組合員証、国民年金手帳、国民年金、厚生年金保険若しくは船員保険に係る年金証書、共済年金若しくは恩給の証書、住民基本台帳法30条の44第1項に規定する住民基本台帳カードのうち住民基本台帳法施行規則別記様式第一の様式に掲げるもの、戸籍謄本等の交付を請求する書面に押印した印鑑に係る印鑑登録証明書又はその他市町村長がこれらに準ずるものとして適当と認める書類

   ⅱ 学生証、法人が発行した身分証明書(国若しくは地方公共団体の機関が発行したものを除く。)若しくは国若しくは地方公共団体の機関が発行した資格証明書(1号書類を除く。)で、写真をはり付けたもの又はその他市町村長がこれらに準ずるものとして適当と認める書類

  ③ ①及び②の方法によることができないときは,市区町村長の求めに応じて戸籍の記載事項を説明する方法(例えば、交付の請求の対象となっている戸籍の記載事項のうち、現に請求の任に当たっている者が知っているべきと考えられる事項(続柄、父母その他の親族等の氏名等)を説明する方法)その他の市区町村長が現に請求の任に当たっている者を特定するために適当と認める方法(例えば、市区町村の職員と現に請求の任に当たっている者との面識を利用する方法等)(戸規11条の2第3号)

 ウ 確認方法

 市区町村長は、窓口で提示された1号書類又は2号書類により、現に請求の任に当たっている者につき、氏名及び住所又は氏名及び生年月日を確認し、交付請求書にこれらの事項の記載がある場合は、その記載内容と同一であることを確認する。窓口で提示された1号書類及び2号書類に写真が貼付されている場合は、現に請求の任に当たっている者が当該書類に貼付された写真の人物と同一人であることを確認する。

  (イ)送付請求の場合

   ア 明らかにすべき事項

   氏名及び住所又は氏名及び生年月日

   イ 明らかにする方法

   ⅰ 1号書類又は2号書類(ただし、2号書類については戸籍法施行規則11条の2第2号イに掲げられた書類に限る。また、現住所が証明の対象とされていない書類(旅券等)については送付請求の場合における現に請求の任に当たっている者を特定するために必要な事項の確認書類とはならない)のいずれか1以上の写しを送付し,当該書類の写しに記載された現住所を送付先に指定する方法

   ⅱ 戸籍の附票の写し又は住民票の写しを送付し, 当該写しに記載された現住所を送付先に指定する方法

   ⅲ 当該請求を受けた市区町村長の管理に係る現に請求の任に当たっている者の戸籍の附票又は住民票に記載された現住所を送付先に指定する方法

   ⅳ 代理人又は使者が現に請求の任に当たっている場合には、請求者が現に請求の任に当たっている場合と同様に、代理人又は使者についてのⅰ 若しくはⅱの写しに記載された現住所又は当該請求を受けた市区町村長の管理に係る代理人又は使者についてのⅲの帳簿に記載された現住所を送付先に指定する方法

  ウ 確認方法

  市区町村長は、送付先に指定された住所及び氏名により、交付請求書に記載されている現に請求の任に当たっている者を特定するものとし、当該住所、氏名の実在性は、イⅰ若しくはイⅱの写し又はイⅲの帳簿によって確認する。

  なお、イⅰの写しについては、市区町村長が送付を受ける日において、その原本が有効なものに限る。

 (3)権限確認書面

 現に請求の任に当たっている者が、当該請求をする者(公用請求にあっては、当該請求の任に当たる権限を有する職員)の代理人であるときその他請求者と異なる者であるときは、当該請求の任に当たっている者は、市町村長に対し、請求者の依頼又は法令の規定により当該請求の任に当たるものであることを明らかにする書面を提供しなければならない(戸10条の3第2項)。

 なお、提出を要する戸籍謄本等及び後見登記等の登記事項証明書並びに請求者が法人である場合(資格者法人を含む)の代表者又は支配人の資格を証する書面は,その作成後3か月以内のものに限られる。

 また、窓口請求の場合に権限確認書面として市区町村長に提出したものは、原本と相違ない旨を記載した謄本を提出してその原本を還付請求することができる(戸規11条の5Ⅰ、Ⅱ)。なお、当該交付請求のためにのみ作成された委任状その他の書面については当該書面の還付はできないものと規定されているが(戸規11条の5Ⅰただし書)、通達では、委任状については、還付を請求する権限を有する旨の記載がある場合には還付を認めている。

 市区町村長は,原則として,委任状を作成した請求者を特定するために必要な事項を確認しないこととして差し支えないが、委任状が偽造されたものである疑いがあると認められる等の特段の事情がある場合には,適宜の方法で請求者を特定するために必要な事項の確認を行うものとされる。

 そして、市区町村長は,現に請求の任に当たる者が請求者の依頼又は法令の規定により当該請求の任に当たるものであることの確認手続が適正に行われたことを交付請求書の欄外の適宜の箇所に明記し,記録するとともに、権限が付与されたことを証する書面及びその写し等の資料については,当該年度の翌年から3年、交付請求書とともに保管する。

 現に請求の任に当たっている者が、当該請求をする者(公用請求にあっては、当該請求の任に当たる権限を有する職員)の代理人であるときその他請求者と異なる者であるときの、請求者の依頼又は法令の規定により当該請求の任に当たるものであることを明らかにする書面を提供は、次の方法により行うものとされる。

  (ア)窓口請求の場合

   ア 請求者がその意思に基づいて権限を付与したとき

   請求者( 請求者が法人であるときはその代表者) が作成した委任状の提出

   イ 請求者の法定代理人(未成年者の親権者,成年被後見人の成年後見人等)が現に請求の任に当たっている場合

   戸籍謄本等,後見登記等の登記事項証明書又は裁判書の謄本その他のその代理権を証する書類の提出

   (イ)送付請求の場合

     窓口請求と同様に取り扱い、窓口請求の場合に提示しなければならない書類についてはその写しを提出しなければならない。

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